Title 全体朝礼をインナーブランディングに活用

Date 2021.02.11
Category
Hashtag
全体朝礼のイメージ

朝礼は目的と参加者を巻き込むことが大事

朝礼の目的

私たちは何事にも「その目的は?」と問うことにしています。
もちろん、朝礼にも私たちなりの目的、役割がありますが、それは会社の成長ステージ(抱える課題)によっても変わってきました。
ここではその変遷も交えて、私たちの朝礼の取り組みをご紹介したいと思います。

はじめての朝礼

創業時、私たちのような小さな下請け広告制作会社は、取引先の広告代理店に振り回され、徹夜仕事・・・というのが一般的でした。
ですから、社内では「昨夜、遅くまで仕事してたから、出社は午後からにする・・・」そんな声もありました。
でも、私たちのお客様の始業時間は8時や9時からなわけです。
当然、電話もかかってきますし、なんだかおかしいですよね?
それに、出社時刻を好き勝手に決めていたら、メリハリも無くなって、ドンドンルーズになって、だらしない会社になっていきます。
そんな会社に誰が仕事をお願いします!?

そこで、朝9時から「朝礼を行う」ということを口実に、勝手な判断や事情で出社時刻を遅らせることができないようにしたわけです。
つまり、創業時の朝礼の目的は「朝9時に全員が出社している状況をつくる」ということでした。
スタートはなんとも稚拙な目的でした。

理念浸透のための朝礼 1.0(一方通行)

スタッフが増え、理念経営を意識し始めたころ、朝礼の目的は「理念浸透」に変わりました。
いわゆるトップダウン型の一方的に「伝える」という堅苦しい、説教臭い朝礼でした。
ただ、「伝える」においても、理念をベースに朝礼のテーマを検討してきましたので、私たちの理念「笑顔創造」を暗記してもらうという点では効果はありました。
また、『Good & New』という24時間以内であったポジティブな出来事を1分程度で伝えるという取り組みも行いました。
これは私たちのような制作系の会社あるあるなのですが、当時はコミュニケーションが苦手なスタッフもが多かったのです。
そこで、自分が伝えたい内容をまとめる練習、人前で話す練習をする機会として朝礼を利用したわけです。
これを毎日継続するわけですから馬鹿にできません。
年間で200回ほどの練習機会が得られるので、それなりに話せるようになります。

理念浸透のための朝礼 2.0(参加型)

お客様先や撮影場所に直行ということが増えてくると、毎朝全員が揃って朝礼をすることが難しくなってきす。
そこで私たちは朝礼を週一回、毎週月曜日に変更しました。
理念浸透という大きな枠組みはそのままに、内容の微調整は行っていますが、基本的に朝礼という機会を活用し、社内で浸透させたいこと組み込んでいきました。
例えば、社内wikiの利用活用を推進したい場合は、社内wikiの中からひとつトピックスを選び、朝礼で紹介するなど。

朝礼への巻き込み方

とにかく根気よく続ける

朝礼などのインナー・ブランディングに関わる取り組みは成果を実感するまでかなりの時間がかかります。
それは、生活習慣の改善や漢方薬で身体の調子がよくなるのに近いです。
朝礼を始めたとき、その目的を理解されなかったとしても、スタッフが前向きに参加してなかったとしても、彼らがその意味や必要性に気付くまで根気よく続けることが重要です。
継続していくと、ある日、「お客様先で、この前の朝礼で聞いた話題をしたら、盛り上がって関係が良くなった」といったちょっとした成功体験が出てきます。
こうしてスタッフが、朝礼のメリットを感じられるまで待てる根気が必要です。
もちろん、経営者の独りよがりな武勇伝を聞かせても意味はありません。

皆を巻き込む

そもそも朝礼に乗り気なスタッフは1人もいません。
なので、参加せざるを得ない状況を創ることが必要になってきますが、嫌々参加というのはスタッフにとっては最悪な朝になります。
社風にもよりますが、できるだけカジュアルに参加できる内容がおすすめです。

例えば、私たちは、「この人の話が聞いてみたい」というコンテンツを設けました。
朝礼当番の人が指名した人に予め質問リストを渡して、朝礼時に皆の前で答えてもらうというものです。
この方法ですと、朝礼当番という参加、指名されて参加という、少なくとも2名の参加者があります。
指名された人は、関心を持たれているということですから、悪い気はしませんよね。
つまり、その人にスポットが当たる機会を創っているわけです。
これは一緒に働く仲間への理解を深める目的もあります。
部署が違うと、仲間が普段どんな仕事をしているかわからない場合も多いですからね。
(私たちの理念が「笑顔創造」で、「仲間の笑顔を創造する」ということも重視しているからです。)

さらに、質問への回答後、他の参加者から感想をもらいます。
結果、全員を巻き込んだ朝礼となるわけです。
例えば、新入社員が指名された場合、私たちの経験上、自信につながることが多いようです。
また、社長や上司を指名することも可能にして、意外な一面を知ることができて親近感もわいてきます。

このように、朝礼は工夫次第で、インナー・ブランディングに絶大な効果を発揮する取り組みとなります。
前述にあるように、効果を実感するまで時間はかかりますので、微調整しながら根気良く続けることをおすすめします。
 #インナーブランディング #朝礼 #理念経営