Title 私にとっての事業家気質

Date 2026.02.27
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クリエイティブディレクターの堀部です。

私は、ディレクターアシスタントとして10年間ライオンハートに勤務しました。
その後、一度は会社を離れ、友人の働く会社へ転職しようと本気で考えたことがあります。
そんなとき、先輩社員にこう言われました。

「自分の人生、一回しっかり考えてみな」

その言葉に、私は一度立ち止まりました。
今まで、なんとなく感覚や興味で選択してきたので、あのとき初めてじっくり考えてみたんです。
改めて自分と向き合ってみると、心の奥にあったのは“やりきっていない感覚”でした。

私は10年間、アルバイトという立場で現場に関わってきました。
与えられた役割の中では、ちゃんと考えて、ちゃんと向き合ってきたつもりです。
でも同時に、どこかで自分の中に

「私はアシスタントだから」
「そこまで踏み込む立場じゃない」

と線を引いていたように感じます。
本気でディレクターという役目を経験していないからこそ、
その立場でお客様と向き合ったら、どんな景色が見えるのだろう、という興味がありました。
そこを知らないまま、「やりきった」とか「向いていない」とか言って次に進むことに、
少し引っかかりがありました。
たぶん私は、「できるかどうか」よりも「見てみたい」が勝つタイプなんだと思います。
もちろん、新しい会社を見てみたい気持ちもありました。
でもまずは、ちゃんとディレクターをやってみてからでもいいんじゃないか、と思いました。

そしてもうひとつ。
尊敬する仲間たちから、まだまだ学びたいという気持ちもありました。
その気持ちに正直になり、私はライオンハートで社員登用の道を選びました。

社員になって4年。
今期からは戦略人事も兼務しています。
現場で事業と向き合いながら、人と組織の未来も考える立場になりました。
そんな私が、ライオンハートの求める人物像として出てきた
「事業家気質」という言葉をどう受け取り、どう向き合っているのか。
今回は、その話をしたいと思います。

「事業家気質」と聞いてみて

会社から「事業家気質」という言葉が出てきたとき、
正直に言うと、私は迷うより先にワクワクしました。

きっとこういうことなんだろうな、と私は受け取りました。

正解が用意されていない仕事でも、誰かの指示を待つのではなく、自分で考えてみる。
動いてみる。
確かめて、また直してみる。
完璧じゃなくていいから、まずはやってみる。

それって、どこかで私の感覚と重なっている気がしました。
だから、この言葉に少しワクワクしたのかもしれません。

ライオンハートは、「MAKE WORLDS BETTER屋さん」。

この言葉も、大きなスローガンというより、「それって本当に良くなってる?」と
自分にそっと問いかけるための合言葉のように思えました。

原体験からくる私の性格

私は、かなりマイペースな子どもでした。
競争心はほとんどなくて、自分から前に出るタイプでもありません。
いつも周りに人がいて、引っ張ってもらいながら生きてきた感じです。
でも、誰かが差し出してくれた手は、わりとすぐ掴む。
「一旦やってみよう」と思えるし、やると決めたら、ちょっとワクワクしてくる。
振り返ってみると、そんな性格は今も昔もあまり変わっていません。

一方で、少しだけ冷静な目も持っています。

子どもの頃、「ピアノやってみる?」と言われて、いつものように「やる!」と飛びつきました。
ピアノが弾けるようになって嬉しくて、家族の前で披露したときのことです。
みんなが「すごいね」と褒めてくれる中で、叔母が言いました。

「それでピアノ習ってるって言えるの?」

その一言は、大人はいつでも褒めてくれると思っていた私にとって、かなり衝撃でした。
でも今思えば、叔母は決して意地悪で言っていたわけではなく、
努力することを教えてくれていたのだと思います。

その冷静な一言から、
「できたつもりにならない」という厳しい目線を手に入れたような気がします。

それで努力していると言えるの?
そこで満足していないか?
もっとよくするには、どうしたらいいのか?

そんなふうに受け取るヒントをもらったのだと思います。

これが私なりの「事業家気質」

だからこそ、「事業家気質」という言葉を聞いたとき、どこかで納得できたのかもしれません。

それは、特別な人のための才能というより、
今いる場所で「もう少し良くできないかな」と仮説を立ててみること。
そして、小さく試して、振り返って、また変えること。
私にとっては、そういう感覚です。

たとえば、まったく経験のない分野だったとしても。
あえて少し極端な例を出してみます。
突然、「缶詰工場をやってみない?」と言われたら。

不安はちょっとあるけれど、きっと私は「面白そう」と思ってしまう。
そして始めたら、その中で自然と考えます。
・そもそも、誰のどんな困りごとを解決したいんだろう?
・最初に試すなら、何からやればいい?
・うまくいかなかったら、どこを変える?

何かを成し遂げよう、なんて大それたことはありません。
ただ、目の前の課題を、少し自分のこととして考えてみる。

うまくいったとき。
「あ、ちょっと良くなったかも」と思えたとき。
誰かの役に立てたと実感できたとき。
その瞬間が、私はけっこう好きなんだと思います。

自分も少し成長できて、誰かの役にも立てている。
その感覚が嬉しくて、面白くて、だからまたやってみたくなる。

たぶんそれが、私にとっての「事業家気質」です。

あなたは「事業家気質」と聞いて、どう感じましたか?