Title 仲間の力を借りて“お客様満足”を達成するための仕組みとは?

Date 2021.12.16
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世の中には様々な企業名やサービス名があります。
企業名から事業内容が、サービス名称からその機能や特徴が連想できたり、妙に頭に残る名称もありますね。
このようにネーミングは、対外印象に関わりますし、ときには売上を大きく左右するほど重要なものと言えます。

弊社はブランディングのお手伝いをしていますが、近年、社名の変更や新規事業の名称など、ネーミングに関わるご相談が増えています。
今回は、そのネーミングが生み出される舞台裏、「社員参加型のアイデアラッシュ」のやり方を少しご紹介したいと思います。

課題の言語化に必要なヒアリング

お客様からご相談をいただくと、担当ディレクターなどがヒアリングをさせていただきます。
課題の抽出や、ネーミングの目的などを言語化し、お客様と共有していくわけですが、そのために様々な角度から質問をさせていただきます。
例えば、
・ネーミングに関心を持ったのか?(課題解決のための手段として適切か?)
・現在地とビジョンとの間にあるギャップ(課題)は?
・自社サービスの存在意義は?社会にどんな貢献をしている?
など、少し壮大な視点をもった問いかけをしながら、お客様の考えを言語化していきます。

ネーミングであれば、「何のためのネーミングか?」を共有することで、その目的も明確になっていきます。
そして、「その目的達成のために、最適な名称はなにか?」を、お客様と一緒に考えていくことになります。
目的が明確になれば、対象者も明確になりますね。
それがサービスや商品の名称であれば、利用者・消費者を明確にするのは重要です。
こうして一つ一つを明確にしていくことで、「対象者にとって特別な存在(=ブランド)になるための名称とは?」と考えていくわけです。
このプロセスを私たちは「ブランディング=ある対象者にとって特別な存在になるための印象操作」と定義しています。
実はこのヒアリングによって初めて、お客様が自身の課題に気づき、言語化できることも少なくありません。
そして、お客様は、戦略・戦術を整理し、やるべきことの優先順位もつけることができるのです。

脱・近視眼!!

さて、お客様から膨大な情報をいただいた私たちは、お客様に代わり、情報を客観的に整理整頓していくことになります。
ところが、お客様の理解が進むにつれて、徐々に感情移入していきます。
もちろんこれは良いことですが、一方で、お客様側に近過ぎるあまり、お客様と同じ視点、視座でしかネーミングを考えられなくなってきます。
いわゆる「近視眼」的状態で、他に可能性があった場合でも、それに気づけなくなってくるのです。
そんなとき弊社では、社内の仲間から、全く新しい発想や視点を得ることができる仕組みがあります。
大げさに申しましたが、その仕組みは単純です。
気軽に相談できる社内チャットルームを作っている・・・というだけです。
お客様の情報を共有し、プロジェクトとは直接関係の無い仲間たちからもアイデアを募るわけです。
これによって、良くも悪くも近視眼的になってしまったディレクターでは浮かばないような斬新な視点も得ることができます。
もちろん、そのまま提案するわけにいかないような突飛なネーミングアイデアもありますが、そうしたアイデアは、凝り固まった頭と、いつの間にか固執していた考えをほぐしてくれます。
営業、デザイナー、エンジニアもここに参加・協力することで、様々な視点が得られ、一人では到底思いつかないようなネーミングの提案ができるのです。
弊社では、ネーミングやタグラインだけでなく様々なプロジェクトで仲間の力を有効活用しています。
こんな風に、全社一丸となって、お客様の笑顔創造を目指しています。

参加する側のメリットは?

ところでこの仕組み、相談する側に大きなメリットがありますが、参加する側にとってもたくさんメリットがあります。
参加は強制ではありませんので、自身の仕事の合間に気軽に参加するのですが、これがまた良い気分転換になるのです。
この程度の気楽さで参加できるというのがポイントです。
ですから、このチャットで出したアイデアにダメ出しをされたり、否定されることはありません。
それどころか、必ず「ありがとう!」と言ってもらえます。
こうした空気を作るのが運用の唯一のコツかもしれません。
つまり、自分なりのアイデアを出すだけで、「誰かの役に立てた」という体験を積むことができます。
仲間から感謝されるって、なかなか嬉しいものです。
また、部署をまたいで相談・参加できるため、社内で動いているプロジェクトや仲間の仕事を知ることができ、自然と会社理解も深まっていきますよ。

いかがでしたか?
そんなに難しい仕組みではありませんから、御社でも取り組めそうでしょう?
仲間の力を気軽に借りることができる場所と空気をつくることで、お客様により良い提案ができ、さらに自己重要感が高まり、承認欲求が満たされる・・・まさに良い事づくしです。