Title 社員さんに誇らしく働いてもらうためのインナー・ブランディング

Date 2021.10.19
Category
Hashtag

自社の社員さんには仕事に対して生きがいや誇りを持ってもらいたい。
そう思う経営者の方がほとんどではないでしょうか?

それを実現するためには、社員さんの考え方や、やる気に委ねるしかないのでしょうか?
それとも、会社として何か取り組めることがあるのでしょうか?

実は、いち社員の私の立場から、気づける出来事がありましたので、ここでご紹介させていただきます。

インナー・ブランディングを活用した社内コミュニケーション

数年前、社長から経理業務を引き継ぐことになったときのお話です。
もしかすると、私が簿記の知識を持ってることを知って、頼ってくれたのかもしれませんが、数字が得意なわけではありませんでしたから、正直不安でした。
そのとき、社長は私にこんな風に頼ってくれたのです。
「社長として、やるべき仕事に集中できるよう、私から経理の仕事を奪っていってください。そして、私の本業の時間を生み出してください」と。
私はいくつかの会社に務めた経験がありましが、こんな風に仕事を頼まれたことはありませんでした。
今までの会社ならきっと「あなたは今期から経理担当です。経理ソフトに売上や経費など、勘定科目を入力していってください。」のように依頼されていたと思います。
この2つ、伝え方こそ違いますが、「経理ソフトに数字を入力する」という、業務内容に違いはありません。
でも、仮に「あなたは今期から経理担当です。経理ソフトに売上や経費など、勘定科目を入力していってください。」と依頼されていたら、「ディレクターとして入社したのに、入力作業をやらされるのか…」のように感じたかもしれません。
一方、「社長の時間を生み出す」という伝え方をされた私は、その仕事に大きな責任感、重要感を感じました。
会社での自分の現在の役割を見い出し、不思議と誇らしい気持ちになり、経理業務を単なる入力作業のようには思えませんでした。
経理業務を通して「社長の時間を生み出すんだ!」と、私にとって分かりやすい目標にもなりました。
同じ経理業務を依頼されるにしても、私(社員)の受け取り方は180度違ったわけです。

 

社員教育も。採用にも。

仕事の委譲をお考えの経営者の方は、ちょっとした工夫をすることで、社員さんのやる気を高めることができるのかもしれません。
例えば、仕事/職種について、作業内容を説明するだけでなく、その存在意義や価値に触れて表現してみてはどうでしょうか?
きっと、魅力的な会社に感じられるはずですよ。 そこに関わる方の自己重要感は大きく高まるでしょう。
しかしながら、こうした表現を上手く活用している企業は多くありません。
でも、仕事内容の表現を工夫するだけで、採用広告の反応は変わってきますし、社員教育の効果も変わります。
社員側からすれば「やらされ感」が少なく、パフォーマンスにも大きな差が生まれます。
ところが、自分たちのことを客観的に見るのは難しく、自社の仕事や職種の魅力を上手く発信できていない企業も多く、採用や社員教育に苦戦することになりかねません。


弊社では、そんなお客様の魅力(価値など)を客観的に整理整頓し、言語化・視覚化して、社員さんやこれから仲間になる求職者に対して伝えていく「インナー・ブランディング」のお手伝いも行なっています。
社内でインナー・ブランディングが効いた伝え方をされ、経理業務を引き受けた私が言うので間違いありません(!?)が、
インナー・ブランディングは社員さんとコミュニケーションを取る上で、本当に効果的だと思います。