「小説を音楽にするユニット」YOASOBIが昨年イメージキャラクターを務めた第59回「宣伝会議賞」にて、
彼らの楽曲「『大正浪漫』の魅力を伝えるキャッチフレーズ」の一般部門で公募された作品を活用し、東京メトロ銀座線車両をジャックする「YOASOBI大正浪漫“伝車”プロジェクト」が、8月29日より14日間に渡り実施することが発表された。
(8月22日・webニュースより抜粋)
今回この公募に弊社ディレクターリーダーの中村が応募し、受賞は逃したものの、2次審査通過まで進むことができました。
そしてこの車両ジャックイベントに中村の作品も使用されることに!!!
この宣伝会議賞とは月刊「宣伝会議」が主催する公募形式のコンクール。
多くの企業から商品やサービスなどに関する「課題」が出され、広告表現のアイデアをキャッチフレーズやCMコンテの形で応募するというもの。
1962年の創設以来、「コピーライターの登竜門」とも言われ、毎年協賛企業と応募者が増えており、審査通過の難易度も高まっています。
“日本最大規模の公募型広告賞”と呼ばれるように、今回、中村が応募した第59回の応募総数は、過去最高の64万8000点。
2次審査通過率は応募総数の0.1%の725点。
その中から100点に絞られたコピーが車両ジャックイベントに採用されました。つまり「0.01%の男・中村」ということになります。
この賞への応募のきっかけや裏側を共有してくれました。
・応募をしようと思ったきっかけ
5年くらい前の自分は、仕事自体には「慣れ」があってお客様がOKと言いそうな無難なところに置きにいこうとする思考になりがちで、あまり楽しさを感じられていませんでした。
これと言った目標もなく、淡々と仕事をしていた自分に刺激を与えたくて、4年前から何かクリエイティブな事に挑戦したいと思い、始めました。
考えてみると20代だった20年前にも一度宣伝会議賞に応募したことはありましたが、当時のようなクリエイティブな充実感を感じてみたいなと直感的に感じたのだと思います。
・実際の仕事につながることは?
様々な業種の企業が「課題」として挙がるので、自分で調査して限られた時間で考える訓練になりました。
会社の本棚にあるベストセラーの「考具」は行き詰まった時に助けになった。
マンダラートは実際に何も切り口が見出せない時はかなり有効です。
また、一流の現役コピーライターが選ぶ通過作品を毎年見ていると、少しづづ客観的にコピーを見る目が鍛えられたのではないかと思います。
課題を多角的に捉える視点、時代感、社会性、個性をどう入れるかなど、奥深いです。
・今後の目標
これはクリエイティブ業界の甲子園だと思うので、体力的・精神的な負担を考えると大変ですが、今年も挑戦します。
目指すのはグランプリ。
地方の無名のクリエイターでもそこそこ実力はあるんだぞ、というのを証明して、社内の若い世代に刺激を与えたいですね。
身近で「挑戦することに年齢は関係がない」ことを体現し、本当にかっこいいなと思います。
社内でも彼の挑戦と継続し続ける姿を尊敬し、自分も挑戦してみようと行動し始めるメンバーも。
社内に良い影響を与えてくれています。
彼のこの賞への取り組み、今月から次の第60回の宣伝会議賞が始まっており、毎日、課題に対する調査を欠かさずしているとのこと。
応募の直前には徹夜も続くそうです。 努力を積み重ねての結果と言えます。
ところで、弊社ではプロジェクトに直接関係の無いスタッフからも積極的にアイデアを募り、担当するスタッフの視野を広げる工夫をしています。
皆の力を借りたいときに、相談するチャットルームがあるのですが、そこで遅咲きの天才コピーライター・中村が過去に提案してくれた素晴らしい言葉たちを御覧ください。
整体・整骨院の店名案を相談したところ・・・
「最初はカラダ目当てでした。」
と提案。 風俗店でも無いわッ、そんな店名!
トランスポーテーション関係のDX企業のサイトコンセプトを相談したところ・・・
「喉越しより、後味だろ!?」
と提案。ビールかッ!トランスポーテーションとアルコールって最悪の組み合わせや!
・・・いかがでしょうか?
もちろん、提案できませんでした。
担当ディレクターは彼の提案に一応、お礼を述べ、そっとチャットを閉じるのでした。
自分のプロジェクトではないからこそ無責任に提案できるのですが。
もしかすると、天才を育んだのはこうした無責任さが許容される社風にあるのかもしれませんね。
とにかく、今後、私たちは実際に「提案できる」案を、この「0.01%の男・中村」に期待していこうと思います。