熱絶縁業界の常識を覆す。ササキ保温工業・2代目社長が挑む「事業と人材」のイノベーション。
事例概要
お客様名
株式会社ササキ保温工業 様
プロジェクト内容
企業サイト(コーポレートサイト)全面リニューアル、新「プレカット加工」事業プロモーション用パンフレット(「BEYOND(ビヨンド)」ブランド)構築、ロゴマーク(シンボルライン)のCI再定義(意味付け)、新卒・若手向け採用サイト「サーモックイノベーター」の構築、名刺・封筒・各種ビジネスツールのデザイン統一。
用途
職人の属人性に依存していた熱絶縁業界において、自社独自の「プレカット加工」により、施工スピード・品質標準化を実現し、働き方改革を推進。従来の泥臭い「施工職人」のイメージを「次世代の技術イノベーター」へと刷新し、若手・高校生の採用力を強化する。
シチュエーション
元システムエンジニアの2代目社長が、配管断熱業界のシステム化やイノベーションに向けた数多くの構想を持たれていながらも、社内リソースの不足によりそれらを対外的な「言葉」や「形」として整理・発信できていなかったため。
制作期間
複数の戦略的ツール開発および採用サイト立ち上げまで、長期的なマーケティング伴走を継続。
事例の流れ
STEP
01 課題
お客様の課題
長野県飯田市に本社を置く株式会社ササキ保温工業様は、1980年の創業以来、デパートや大型店舗、工場、行政施設、学校の体育館など、多種多様な大型施設の配管に対する「保温・保冷・断熱施工」を専門とし、東海・甲信越地域で確かな品質と信頼を積み重ねてきたプロフェッショナル集団です。
熱絶縁工事は、配管の形状や現場の複雑さに合わせ、その場で職人が断熱資材をミリ単位で手作業で切り出し、適切に巻き付けていく必要があるため、技術の「属人性」が極めて高い業界です。ベテランの確かな勘と経験が品質を左右するため、若手へのスムーズな技術承継や、建設業界全体で叫ばれる「働き方改革(長時間労働の是正・工期短縮)」の実現が業界全体の大きな課題となっていました。
元システムエンジニア(プログラマー出身)としてのキャリアを持つ2代目の社長は、この伝統的でアナログな配管断熱施工のフローをロジカルに分析し、「もっとシステム化・工業化できるはずだ」という強い問題意識と先進的な構想をお持ちでした。実際に、自社工場へ多額の投資を行い、配管データを基にプレカット(事前加工)する自動加工設備を国内に先駆けて導入されるなど、現場の施工品質とスピードを平準化する体制を整えてこられました。
しかし、社長の頭の中に溢れる「業界を改革する次世代のビジネスアイデア」や「目指すべき未来のビジョン(BIM活用やデジタル技術承継など)」は、あまりにも先進的かつ次々と生まれ続けるため、暗黙知のままで社内でも言葉や図面として整理しきれず、自社の真の強みを社会へロジカルにアピールできていないという機会損失に繋がる課題がありました。
02 LHメソッド戦略策定
現在地や課題を整理(現在地や課題を整理し、ビジョンの実現にコミット)
ライオンハートはまず、社長との徹底的な対話(壁打ち)を通じて、その優れたロジカルシンキングと無限に広がる未来へのアイデアを「整理・構造化」する役割を担いました。伝統を重んじる職人集団としての「ササキ保温工業の歴史」と、社長の思い描かれている「デジタル時代のイノベーション」という2つの価値をどのようにつなぐかが、最大の戦略のポイントでした。
- ロゴへの意味付け(CI定義): すでに長年親しまれていた「S」と「3本のライン」をモチーフにした既存のロゴマークに対し、ライオンハートは新たに「深化、真価、進化」という3つのキーワードを定義しました。伝統的な技術の「深化」を守りながら、新技術で「真価」し、未来へ向かって「進化」する姿勢をシンボルマークに再定義することで、社長が自社のルーツと未来を結びつけ、確固たる誇りとして社内外へ語れるブランドの「軸」を確立しました。
- 新事業「BEYOND(ビヨンド:温度(オン度)を越えていく)」の策定: 単に「プレカット断熱材の自社販売」という技術的アピールにとどまらず、これがもたらす顧客サブコン側のメリット(現場の工期短縮・労務費削減)と、自社職人の働き方改革を同時に達成する画期的なイノベーションとしてのブランド「BEYOND(ビヨンド)」プロジェクトをプロットしました。
- 若手採用「サーモックイノベーター」コンセプト設計: 従来の「きつい・汚い・危険」といった施工現場の職人イメージを覆すため、配管や熱の特性をデジタルと自社生産ラインで制御し、業界の常識を覆していく次世代のプロフェッショナルとして「サーモックイノベーターになろう」という新たな採用コンセプトを定義。技術を革新し自ら進化させるイノベーションの楽しさを前面に押し出す採用戦略を構築しました。
03 LHソリューション実装支援
課題を解決(LHソリューションで課題を解決)
言語化されたメソッド戦略を具現化するため、ライオンハートはコーポレートサイトの全面リニューアルから、BtoB向けの営業パンフレット、空間デザイン、そして新卒・若手向けの採用サイト構築を一気通貫で手がけました。
- コーポレートサイト全面刷新: 単なる「断熱屋さん」ではない、先進的なテクノロジーとプロフェッショナル集団としての洗練された世界観をデザインに落とし込み、企業の信頼感とスマートな印象を直感的に伝えるサイトへと全面改修しました。名刺や封筒、各種ステーショナリー等のビジネスツールも、新しいVIに統一して一律で刷新しました。
- 「BEYOND」事業パンフレット制作: プレカット加工技術の導入が、顧客であるサブコンにどのような「工期短縮」「品質の均一化」をもたらすのかを、ロジカルかつ直感的に図解した特化型パンフレットを制作。営業担当が持ち歩き、トークのスクリプトとしてそのまま使えるプレゼン資料として構築しました。
- 新卒採用「サーモックイノベーター」サイト構築: 従来の背中を見て技術を覚える徒弟制度のイメージから、動画マニュアルやデジタルデータを駆使した「誰でも自立できる次世代の学習環境」をアピール。若手や高校生の目線を強く意識し、自社で磨く「技術という名の斧(未来を切り拓く武器)」をシンボリックに表現した洗練された採用デザインを実装しました。
04 LHメソッド実行支援
ビジョン達成にコミットし続ける(状況変化に対応)
- 定性的な成果(モチベーション・リレーションの進化):本プロジェクトを通じて、2代目社長の「壁打ちパートナー(影の参謀)」として、ライオンハートとの信頼関係を築いてきました。「ササキ保温工業のクリエイティブ・デザイン部門」として機能し、社長の思い描かれている次世代の構想を先回りして整理・アウトプットすることで、事業のスピードアップにもつながっています。
- インナーブランディングの定着: ロゴに込められた「深化、真価、進化」の思想や、採用における「サーモックイノベーター」という共通のアイデンティティが言語化されたことにより、社内の採用担当者やベテラン・若手スタッフ自身が「自社が取り組んでいる仕事の先進性」に誇りと自信を持って社外へ語れるようになり、組織全体のエンゲージメント向上にもつながっています。
- 今後の能動的な伴走: プレカット加工プロジェクトの成功をさらに加速させるため、新素材への対応、現場の3D点群データやBIM(Building Information Modeling)連携による高精度な事前作図体制の強化、さらに若手イノベーターに向けたデジタル学習(動画を分析した施工マニュアル化)の推進など、社長が描かれている熱絶縁業界の「次のイノベーション」を、ライオンハートは今後もクリエイティブとデザインの力で能動的に支援し、共に未来を拓くパートナーとして並走を続けます。
この事例の支援内容
SERVICE
- オリジナルフレームワーク LHメソッド 現在地と理想のギャップを埋める戦略の設計図「LHメソッド」。企業ブランディングや採用、組織改革において、確実な成果を出すための具体的なプロセスと解決策を解説します。
- 実行エンジン(クリエイティブ・システム開発・AI活用) 描いた戦略を形にするライオンハートの強力な実行力。クリエイターと国内外のエンジニアが連携し、Webシステム、AIアプリ開発、デザインなど、課題解決に最適な実装を行います。
- ブランディング支援(企業・採用・オフィスブランディング) ライオンハートのブランディング支援。名古屋を拠点に、全国・海外の企業が、ターゲットにとって「特別な存在」として選ばれるよう、理念の言語化からWebサイト、映像、空間デザインまで、一貫したブランド体験を形にします。