採用サイトをつくった。会社の魅力も載せた。写真もきれいに撮ってもらった。
でも、そのサイトを、来てほしい人は見ているでしょうか。見た人に、ここで働きたいと思ってもらえているでしょうか。そして、入社したあとに任せたい仕事まで、会社の中で話ができているでしょうか。
私たちは採用サイトをつくる側ですが、サイトが完成しただけで、採用の準備が整ったとは考えていません。
誰に、何を伝え、どう出会い、何を確かめて、一緒に働き始めるのか。そこが曖昧なままでは、見た目を整えても、採用の問題は残ります。
この記事では、採用サイトをつくる前に整理したいことを、三つのつながりから考えます。
- 会社の未来と、今採用する人の役割。
- 採用サイトと、来てほしい人に届くまでの動線。
- 選考で確かめることと、入社後に育てること。
「誰かいい人」の前に、会社はどこへ向かうのか
人が足りない。だから採用する。その事情はあっても、入ってもらえれば誰でもいいわけではないはずです。
3年後、5年後、10年後に、会社をどうしていきたいのか。そのために、どんな仕事や役割が必要になるのか。今回迎える人には、まず何を任せ、どんな経験を積んでもらいたいのか。
そこまで考えると、「明るくて、主体性があって、コミュニケーション能力のある人」という言葉だけでは足りなくなります。
何を自分で判断してほしいのか。誰と、どんなやり取りが必要なのか。入社時点でできていてほしいことと、入社後に覚えてもらうことは何か。
さらに、その成長を支える仕事や教える人が、本当に社内にあるのか。
「将来はこうなってほしい」と期待するだけでは、育成の計画にはなりません。最初に任せる仕事から、その先の役割まで、どんな段階があるのかを考える必要があります。
会社が期待することを具体的にしたうえで、本人が望む働き方や成長とすり合わせる。会社の都合だけで、その人の将来を決めることもできません。
採用の目的まで、丸投げはできない
制作会社が、御社の採用の目的まで勝手に決めることはできません。
なぜ採用するのか。誰と、何を実現したいのか。どんな考え方や行動を大切にし、どんな働き方では折り合わなくなるのか。そこは、会社自身が向き合う必要があります。
最初から答えがまとまっていなくても構いません。私たちは、その整理から一緒に取り組みます。
見てもらうことと、選んでもらうことは別の仕事
採用サイトは、公開すれば自然に必要な人へ届くものではありません。
求人媒体から来るのか。採用エージェントから紹介されて見るのか。社員の紹介なのか。説明会や面接のあとに、改めて読んでもらうのか。
どこで会社を知った人に、どのページを見てもらい、その次に何をしてもらいたいのか。そこまで含めて考えたいところです。
ただし、アクセスや応募が増えても、来てほしい人と出会えていなければ、採用の目的には近づいていません。出会えても、その人に選んでもらえなければ、一緒には働けません。
だからこそ、会社の魅力を並べるだけでは足りない。
ここで何ができるのか。どんな期待をされるのか。面白いところはどこで、大変なのはどんなところか。自分が望む仕事と重なるのか。
相手が知りたいことに答えながら、「あなたと働きたい理由」も伝える。採用サイト、会社説明、面接が、それぞれ別の話をしていては、その判断を難しくしてしまいます。
採用の失敗は、教育では取り返せない
私たちは、採用の失敗は教育では取り返せないと考えています。
知識や技術は、入社後に身につけてもらえることがあります。けれど、本人が望んでいる仕事と、会社が任せたい仕事が違っていたらどうでしょう。会社が求める関わり方を、本人は望んでいなかったとしたら。
それを入社後になってから「教育で何とかしよう」とするのは、無理があります。
入社前に伝えられたことを伝えず、確かめられたことを確かめずに迎えてしまった。そのずれを、本人の努力や現場の指導で埋めてもらおうとしていないか。採用する側が問われるところです。
ライオンハートでも、採用で失敗を重ねてきました。その経験から、合わない人の基準、選考で誰が何を確かめるか、入社後に誰が何を教えるかを整理してきました。
それでも、一緒に仕事をしてみなければ分からないことは残ります。
だから、何もかも見抜こうとするのではなく、入社前に確かめられることを、曖昧なまま残さない。そのために選考があります。
面接の回数ではなく、それぞれで何をするか
ライオンハートでは、面接を4回行い、役員全員が候補者に会います。それぞれの面接には、違う目的があります。
4回やれば採用がうまくいく、という話ではありません。回数を増やしても、同じ質問と同じ会社説明を繰り返していたら、候補者の時間を使うだけです。
カジュアル面談、会社説明会、一次面接。その名前をつける前に、その場で何を伝え、何を確かめたいのか。終わったとき、候補者に何を理解していてほしいのかを考える。
たとえば、まずお互いの関心を確かめる場と、具体的な仕事の進め方をすり合わせる場では、必要な話が違います。会社の未来を話す人と、日々の仕事を話す人が違ってもいい。ただし、伝える前提が食い違っていては困ります。
そして、会社が候補者を見ている間、候補者も会社を見ています。
質問にどう答えるか。分からないことや、まだ整っていないことをどう説明するか。実際に会った社員が、どんなふうに仕事の話をするか。
そうした一つひとつが、ここで働くかどうかを決める材料になります。
豪華な説明会や、立派な会場が必要とは限りません。今いる人と、使える時間の中で、何を知ってもらえるか。候補者を社員として迎えるまでに、どんな体験を提供できるかという話です。
採用サイトをつくるとき、一緒に整理したい三つのこと
私たちが採用を見直してきた経験から、最初に整理したいのは次の三つです。
一つ目は、会社の未来と、今回任せる役割をつなぐこと。「人が足りない」の先に、この人と何を実現したいのかを置く。
二つ目は、採用時に確かめることと、入社後に育てることを分けること。育てるなら、誰が、どんな仕事を通じて支えるのかまで考える。
三つ目は、選考の各段階で、誰が何を伝え、何を確かめるのかを決めること。そのうえで、採用サイトに担ってもらう役割を考える。
ここまで整理すると、つくるものも具体的になります。「いい感じの採用サイト」から、「こういう人に、この仕事の面白さと難しさを知ってもらい、会って話したいと思ってもらうためのサイト」へ。
ライオンハートでは、会社の皆さんへのヒアリングを通じて、課題や、その会社ならではの「らしさ」を整理します。そのうえで、採用サイトや採用ピッチなど、必要な打ち手を提案します。
これから採用サイトをつくる会社も、すでにつくった会社も。誰を迎え、その人と何を実現したいのか、そこから一緒に整理しませんか。
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